放送番組審議会
 
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第425回 テレビ信州放送番組審議会(概要)
■日 時■ 令和6年4月26日(金)
■場 所■ テレビ信州 本社(長野市)
■出席委員■ 石川 利江 委員長、松田 正巳 副委員長、金田一 真澄 委員、関 由美江 委員、長谷川 敬子 委員、松橋 賢一 委員、柳澤 勝久 委員、中津 智夫 委員、渡辺 理雄 委員
■議 題■ 【合評番組】
TSBネイチャードキュメント 里山大回廊をゆく 第23集「アカマツの山が"消える日"信州の松枯れと新たな危機」
令和6年3月23日(土)14:30~15:25放送

【番組内容】
里山の問題「松枯れ」。寄生生物を身にまとったカミキリムシを介してアカマツが枯れる。
2017年の取材から6年ぶりに山に入ると、進む松枯れの現状が浮き彫りに。温暖化の影響で標高が高い地域までカミキリムシが飛ぶ危険性も明らかになった。
薬剤散布をはじめとするアカマツ保全にも自治体ごとに差が出てきている。
さらに松枯れと並行して里山に広がる竹林の拡大問題もあり、今信州の里山が守るべきものは何なのか?様々な専門家の見解も交えてその行方を探る。

【主な意見】

・非常に見どころがある番組で、松枯れと竹林の拡大という里山の2大問題の現場を取材し、現状と今後の方向性について示していました。

・「新たな里山の姿を学ぶべき時だ」という番組のまとめがすごく身に迫ってきて良い番組でした。さらに取り組んでいってもらいたいなと思いました。

・この番組は視覚にまず訴え、そして環境に訴えるというやり方で、とても戦略的に成功している良質で真面目な番組です。みんなこの番組を見て考えさせられていると思いました。

・松枯れが広がっていく経緯が時系列で紹介されていたところ、改めてよく知ることができましたし、それに伴って地域の方々の様々な努力や工夫、苦労というものも伝わってきた。

・2017年当時の森の映像と、その後の森が変化していく状況が写真や映像などで非常によく分かった。学術的にも結構貴重な記録なのではと感じた。

・今回の番組ではアカマツの林を保全するメリットというのは直接的には取り上げられていなかったようにも思います。

・最後に専門家インタビューで「山を何に使いたいのか」と「山に求めるものを明確にしましょう」というようなことを言っていたんですけど、アカマツ林を明確に守るという取り組みも取り上げると「何を残して何をあきらめるか」ということが番組の中でより明確になったと思います。

・松枯れはどうして起きるのかと、解説をしていたがそのメカニズムがよく分からない。

・全国的な松枯れの状態として今どの辺が一番ひどいのか、各地の対策は、そういった視点も入れてほしいと思いました。

・今後も定期的な取材を通して検証をされ、様々な現象や危機に対応でき警鐘を鳴らせる番組の制作をしてほしいと思います。

・美しい信州の自然とか日本の原風景である里山をテーマにした番組作りということでこれまで継続して作られてこられているのは長野県のテレビ局として意義深いことなんだろうなというふうに感じました。