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千曲市姨捨の棚田近くで、一組の夫婦が家を建てようとしている。
屋根を草で覆う八角形の家は、仲間と自分たちで柱を立てて壁を塗る計画。
材料もできるだけ近くの山から集めたものを使うという。
夫婦は去年、長野市内で営んでいたカフェを閉め、有機農業を中心とした暮らしを始めた。
新しく建てる家は、カフェの“次のステップ”でもあり、地域や人との関係を築く“場”になることを目指す。
こうしたコンセプトをもとに、デザインと具体的な作業を支えるのは、4年前に東京から長野市にUターンした美術家の男性。
東京でも実践してきた彼の“場”づくり、そして山の可能性を感じさせるワークショップなどの活動は、周りの人たちを巻き込んで広がっていく。
美術家として山で何ができるかを考える男性、街から里山へ暮らしを移した夫婦。
里山を楽しむ人たちを通して、棚田の継承、エネルギー以外の里山利用法も考える。
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